【食育だより2022年1月号】お箸習得への取り組み!始めかたや習得に役立つポイントとは?
朝の冷えきった空気が、気持ち新たに身も心も引き締めてくれるような新年。今年も様々な事に挑戦し、成長していく子どもたちの姿が楽しみです。
さて、保育園での給食は毎日の楽しみであり、食具の使い方や食事のマナーを学んでいく場でもあります。その中でも、「箸の練習はいつ頃から?」と疑問に思ったり、「どのように進めれば良いのかな?」と悩んでしまいますよね。
そこで、今回は「箸について」いくつかポイントをお伝えします。是非ご家庭でも参考にしてみて下さい。
いつから使い始めるの?
特に決まった月齢はありません。月齢はあくまで目安であり、お子さんの成長に合わせて様子を見ながら進めていきましょう。
大人の箸に興味を示していたり、指先を細かく動かせたりしていれば移行しても良いかと思います。
また、指先を細かく動かすのが苦手な子は、積み木、ボタン遊び、工作、お絵かきなど指先を動かす遊びを取り入れましょう。
子どもに合った箸選び
子ども用箸といっても、補助機能がついたトレーニング箸から大人同様の普通箸までいろんな種類や形、素材などがあるので悩みますよね。保育園では普通箸を使用していますが、ご家庭ではいろいろ試してみて一番使いやすいものを選ぶと良いでしょう。
One point!!
トレーニング箸を使用する場合は、持つ場所が固定されていて、可動域が決まっています。慣れてしまうと変な癖がついてしまうので、ある程度慣れてきたら、普通の箸に移行しましょう。
子ども用箸の長さは、親指と人差し指で直角を作り、両指先を結んだ1.5倍ぐらいの長さがおすすめです。
長すぎても短すぎても使いづらいので、手に合った長さを選んであげましょう。
保育園での取り組み
上手になるには、コツコツ繰り返し練習することが大事なので、保育園でも遊びの中で箸の練習を取り入れています。
また給食の時間は、スプーン・フォークと併用し、箸を使用する時間などを決めて無理なく進めています。
~ステップ1~
初めに箸を使用する上で、「箸を持ったまま立ち上がらない」「箸をお友達に向けてはいけない」などきちんとお約束をします。
▲真剣に話を聞いています。
▲マナーについても学びます。これはいけないことかな?
~ステップ2~
まず箸1本を使って持つ練習をします。鉛筆を持つ形で上下に動かしていき、このとき手首を動かさないように気を付けます。上下に動かせるようになったら箸を2本使います。
▲まっすぐ線を描くイメージで‼
▲「持ち方はこうかな?」
~ステップ3~
箸2本を使いスポンジやポンポンボールを運びます。慣れてきたら、ポップコーン、小豆、大豆など段階を踏んで難易度を上げていきます。
▲ちゃんと手も添えているよ!
▲次はどんなことするのかな~?
~番外編~
箸の正しい位置が分からない場合や、バラバラになってしまう子には、感覚をつかむ補助としてクリップや輪ゴムを使用した練習方法もあります。
【輪ゴム使用例】
親指、人差し指で「L字」を作り、8の字に輪ゴムを巻きます。(緩ければに二重)
親指側の輪っかの中に下の箸を通し、上の箸を3点持ちすると輪ゴムで固定されているので持ちやすくなります。
※きつく巻きすぎると危ないのでご注意下さい。
【クリップ使用例】
人差し指を置く位置にダブルクリップを挟んで、指を安定させます。箸の大きさに合わせ小さめのクリップがおすすめです。
子どもの「できた‼」を大切に♪
保育園でもなかなかうまく進まず正しい持ち方が出来ない子の姿も見られます。上手に持てるお友達が次々に給食でも箸に移行している姿を見て、箸の練習に消極的になる子もいますが、無理強いせず、見守りながら、1つでもできたら一緒に喜んで、たくさん褒めて、子どもたちの「できた!!」を大切にしています。
最後に…
箸の持ち方は大人でもなかなか難しいですよね。子どもにとってはさらに難しいと思いますし、最初から上手に持てる子なんてなかなかいません。
箸は一生付き合っていく食具だからこそ、お子さんの気持ちに寄り添って正しい持ち方を身に付けさせてあげましょう。
- 2018年