明日葉保育園、園児の自由な発想を活かした食育活動が「食育コンテスト」で優秀賞を受賞
~給食調理で出た野菜の端材を活用し、こどもたちと協働で取り組む食育へ~
明日葉保育園長津田園は、NPO法人幼年教育・子育て支援推進機構が主催する「第19回食育コンテスト」で優秀賞を受賞しました。
長津田園の管理栄養士・高澤 緑さんと遠藤 智子さんが実施した「はじまる食育・つながる食育~捨ててしまう野菜くずの活用~」で、調理と保育が一体となり、こどもたちの主体的な活動を支える総合的な保育活動として審査員から高く評価されました。
・明日葉保育園の食育活動とは
明日葉保育園は東京・神奈川に認可保育所22園を展開し、各園に配属された(管理)栄養士・調理師が日々さまざまな食育活動を行っています。今回受賞した長津田園では、給食調理で出る野菜端材を活用し、園児の発想や主体性を大切にした「はじまる食育・つながる食育」を実践しました。
「はじまる食育」とは、野菜端材を園児に提供し、自由に触れたり遊んだりする中で、食材への興味を引き出す取り組みです。そこから園児の発想をもとに新たな活動へと発展していくのが「つながる食育」です。これらの活動を通じて、園児たちは食材への関心を深め、主体的に学ぶ姿勢を育んできました。

野菜端材を使用したおままごと
・野菜端材から広がる食育の取り組み
1. オレンジジュース作り
給食で出たオレンジの皮を提供したところ、園児たちは水と一緒に袋に入れて「オレンジジュース!」と見立てて遊びました。この様子をきっかけに、実際にオレンジを絞ってジュースを作る体験を実施。園児たちは「すっぱい!」「おいしい!」と感想を言いながら、絞る作業や味の違いを楽しみました。
2. 野菜スムージー作り
5歳児クラスでは、園児からの「スムージーを作りたい!」という提案を受け、スムージー作りに挑戦しました。園児たちは話し合いながら苦手な野菜を克服するためのレシピを考案し、夏祭りでスムージーを提供。保護者からも「家でも試してみたい」と好評を得ました。
3. ベジブロスでみそ汁作り
野菜端材を煮出して作るだし「ベジブロス」を使い、みそ汁作りを行いました。自分たちで切った野菜を使ったみそ汁は、普段具材が苦手な園児たちにも好評でした。

色々な野菜を試しながらレシピを考案

べジブロスでみそ汁づくり
・野菜端材を活用した「コンポスト」「リボべジ」
長津田園では、野菜端材をコンポストに入れて堆肥を作り、園庭での野菜栽培に活用しています。また、ポップコーンやかぼちゃの種を土に植える「リボベジ」にも挑戦。園児たちは植物の成長を観察し、種から食べ物ができる仕組みを学びました。
・受賞者コメント
「園児たちの発想は豊かで、その想いをどれだけ実現できるか試行錯誤を重ねてきました。今回の受賞を通じて、食育活動が行事ではなく生活の一部として根付くことの大切さを改めて感じました。これからも園児たちの発想を大切にしながら、さまざまな角度から食育に取り組んでいきたいと思います」
- 2018年